No.222 ヴァイオリンニストの腰痛 ~反り腰~ 40代 男性

症状

慢性的に続く腰痛を訴えている。1か月ほど前から悪化し、立ってヴァイオリンを演奏するのがつらい。座って休むとある程度は回復する。病院のレントゲンではS字カーブが崩れていると言われ、現在は牽引治療を受けている。

分析

下部腰椎の前彎は過剰になり椎間関節には圧迫が生じていることから、椎間関節症候群による腰痛と思われた。胸椎の後彎は増大し、猫背になっている。脊柱の可動性も低下しており、背筋が伸びにくい状態である。

施術

治療では腰仙部が開くようにアジャストメントを行い、胸椎へは前方向への可動性を加えた。短縮の見られる腸腰筋へはストレッチを加え、骨盤の前傾が改善されるようにアプローチした。この治療を5回行った時点で1時間ほどヴァイオリンを演奏しても腰痛は生じなくなった。現在も治療は継続させ、反り腰を改善させるためのエクセサイズを取り入れている。
今回のケースは反り腰による典型的なパターンの腰痛でした。デスクワーカーにこの問題は生じやすいですが、立位での演奏が多いヴァイオリンでも演奏フォームの乱れから、この様な問題は生じやすくなります。特に脊柱の可動性が低下するとこの問題は悪化し、演奏フォームの改善のみでは腰痛は解消せず、カイロプラクティック治療が必要になる場合がありますのでご相談ください。