症状
エアリアルヨガを5年前から週三回レッスンを受けている。エアリアルヨガで、身体を回旋するときに、左の股関節に痛みを感じ、うまく身体がねじれなくなる。
特に、股関節の屈曲・内転により、股関節から左の背中にかけて痛みが発症し、日常の動作でも支障が出るようになり、
エアリアルを痛みなく継続できるようにしたいことと、パフォーマンスアップを目的にネットで探していたら、『雑巾絞り症候群』が自分に当てはまると思い当院に来院される。
分析
痛みは、股関節可動域検査において120度屈曲位から5度から10度内転方向に動かそうとすると可動域制限され、痛み発症する。
体幹軸検査をすると、左にねじれた状態で固定されていて、それが本人とってはニュートラルの状態であるので、下半身を右に捻るときに、左側の捻れが存在し、それが解けない状態で左足を屈曲内転させるので、痛みを発症していたと推測した。
これは私が10年ほど前から「雑巾絞り症候群」と名付けた障害で、自分のニュートラルな状態自体が雑巾のように絞られていることにより、その状態から身体を捻ったり動かしたりすることに起こる現象(障害)である。
施術
先ず、捻られている胸椎・腰椎の可動域をニュートラルな状態に戻していく。特に左半身背部の筋群の緊張を取り除く事から始める。
左股関節には空間を開けるように促す施術を行う。そして、左足先からの上行性連鎖を整える。足、関節、膝、股関節と順にねじれた動きを修復する。
2回の施術で捻られた身体が修復され、股関節の可動期制限は改善される。また歩き方を分析し、同様の捻れを作る歩き方修正も行う。
具体的には、左足先が回転した着地を修正していく。
その後、症状はなくなり、身体のニュートラルな状態も維持できるので、エアリアルパフォーマンスも向上し喜んでもらえた。
ただエアリアルヨガは、身体を捻るパフォーマンスが中心なので、メンテナンスを継続していく。
考察
エアリアルヨガは、ハンモックを使ったヨガヨガであり、英語では『空中で行うヨガ』という意味でもある。
ハンモックを使うことによって、アンティグラビティ(抗重力)な身体の使い方を可能にすると言われています。ただ、ハンモックを使うことにより自分で思っている以上に身体が、捻れるので、今回のような『雑巾絞り症候群』になりやすい競技(パフォーマンス)だと思われます。
『雑巾絞り症候群』は、身体を捻るスポーツ全般に発症しやすい障害だと考えています。今後も研究を継続して参ります。