No.204 頭痛を伴う背部痛 25歳 女性 日本橋勤務。

症状

頭痛を伴う、左腰から左首にかけての強いコリを訴えている。1週間前の朝から左の腰に違和感が出てきて、同日の夕方には左側の肩まで 強いコリ、鈍い痛みを感じるようになっていた。夜には左の頭にまで鈍い痛みが出ていた。この一週間は鈍痛が強く寝つきが悪くなっている。昨日、背中全体のマッサージを受けたが、かえってだるさが増し、腕にもだるさが出てきた。 仕事は日中外回りをし、夕方から5時間パソコンを使っている。 動いている時よりもパソコンなど同じ姿勢を維持している時の方が辛く感じる。

分析

左側の背中全体にコリを訴えているが、特に左腰と左首、左肩の付け根の2ポイントに強く感じていることが確認できた。左肩から左の側頭部にかけて鈍痛が広がるように頭痛を感じている。腰部・頚部の可動域検査では大きな可動制限は見られず、筋肉の突っ張りが左側に見られた。左腰部起立筋・左肩甲挙筋・左頚部筋・左腸腰筋・右胸筋に過緊張があった。圧痛はなし。頭痛や腕のだるさの増悪なし。左後面の緊張が主訴だったが、検査で左腹部前面と右胸の筋緊張も強いことが確認できていた。症状の原因としては前面(腹部、胸部)の筋緊張が高まり、それを後面の筋肉が防御的に働き、それ以上崩れるのを 防ぐために緊張したことでだるさを引き起こしていた。マッサージで後ろ側の筋肉のみを緩めてしまったために前面の緊張が強くなりもみ返しが強く出たものと考えられる。

施術

治療では、まず前面の筋緊張を緩和させてから後面の筋緊張をとっていき、急激に前後のバランスを崩さないように 注意しながら行っていきました。 同時に筋緊張により崩れた関節のバランスも調整し再び筋肉に負荷がかからないように治療。1回目の治療後揉み返しはなく、頭痛は感じなくなった。2回目以降ストレッチなどを組み合わせ継続治療中。3回目で左側の鈍痛はほぼなくなった。長時間の同じ姿勢を維持すると左腰に重だるさが出ることがある。現在はほぼ痛みは出ておらず、改善された姿勢の維持の為、継続トレーニング強化中。