No.162 骨盤のゆがみと下半身のむくみ 34才 女性 オフィスワーカー

症状

長年の下半身のむくみと骨盤のゆがみを訴え来院。10年以上前から夕方になると足がむくみ、ふくらはぎや足の痛み、冬場はブーツがきつくなるなどの症状があった。また、以前からスカートが回る、生理不順、冷え性など雑誌などで見かける「骨盤のゆがみ」とそこに起因すると言われる症状を気にかけていた。デスクワークの為、長時間座っていることが多く腰痛も感じている。以前に通っていた整骨院でも骨盤のゆがみは指摘されていた。

分析

初回検査時、顕著な反り腰と左右の骨盤のゆがみが見受けられた。また、反り腰のため座っている時は猫背になり股関節前方、鼠径部を圧迫するような姿勢になっていた。加えて、重心が後ろに移動し腓腹筋が緊張するのに伴って足底のアーチが落ち偏平足気味であった。付随して軽度の外反母趾が認められた。(1時間以上の歩行後や夏の時期にミュールやサンダルを履くと痛む。)

施術

治療では骨盤のゆがみ、反り腰を改善するようにアプローチ。補足的に足関節や足底のバランスも同時に整えた。また、長年の骨盤のゆがみと姿勢の悪さから筋肉のバランスが悪化している為、股関節周囲(特に腸腰筋)の筋群をケアした。初回の治療後、翌日のむくみは50%程度軽減したが維持することが困難で、その後の治療とリハビリ、姿勢の指導で5回目の治療後にはむくみを辛く感じることはなくなっていた。骨盤のゆがみとそれに付随すると訴えていた症状はスカートが回ってしまう事がなくなり冷え性は体感で3割程度に軽減していた。現在は姿勢強化のためにトレーニングを行いつつメンテナンスを継続中。
骨盤のゆがみが様々な体調不良の原因としても、ゆがみの解消が効果的なダイエット法としても取り上げられているため、骨盤のゆがみに関心をもつ女性は増えています。実際に骨盤のゆがみがあり、それに付随する症状をお持ちの方も多いのですが、骨盤のゆがみは個々にタイプが異なります。前後、左右のバランスの悪さはわかっても、そのゆがみの度合や筋肉のバランスなどは中々個人で判断するには難しい問題です。骨盤のゆがみが気になる場合、まず自己判断で動き始めるよりは専門家のチェックを受け、その人の状態にあったケアやリハビリ、トレーニングを行うことが大事です。