No.133 骨盤帯アライメントの崩れによる膝痛 36歳 男性 170cm 71kg

症状

ランニング後に出てくる膝の痛みを訴えて来院。 日常的にランニング(5kmを週2回)をしたり、マラソン大会(フル・ハーフ)に参加したりしている。 3~4年前、15kmを超えた辺りから右膝内側に鈍い痛みが出てくる様になった。 痛みを感じるのは走行時のみで、立位や歩行の時には感じない。 その為、ランニング中でも立ち止まったり歩いたりすると一時的に痛みは引く。 再び走り始めると痛みがまた出てくる。 ハーフマラソンは大丈夫だが、フルマラソンを完走すると膝が一週間ほど腫れた状態でこの時は常時鈍い痛みがある。

分析

初回検査時、姿勢は左に重心がかかっている。他には特に右膝をかばうような姿勢は見られなかった。 来院時は運動後ではなかったため膝の可動域には問題が見られなかった。 痛みがある時は階段の昇降や走るときの大きな膝の動きで痛みがあり、小さな動きでは痛みはない。 右の膝に体重がのった状態から膝を曲げる時に痛みやすい。 ランニング中では蹴りだす軸足、階段を降りる時は体を支える軸足に痛みを強く感じている。
左に重心が日常的にかかっているため右側の関節に上手く体重を乗せられなくなっている。 また、右膝の関節には外側に流れる力が常に加わってしまう。 その為、右膝の内側に圧力がかかり外側が開くように力がかかってしまう。 結果的に、長距離を走ると右膝の内側に負荷がかかる為、痛みが出やすく炎症を起こしてしまう。

施術

まずは骨盤・股関節など左右の重心バランスを整えるようにアプローチ。 同時に地面からの反力のバランスを整えるため足関節にテーピングを使いサポート。 4回目の治療で痛みは軽減、6回目で消失。 4回目と5回目の治療の間にフルマラソン参加、翌日に痛みは出たものの2日後には回復。 家庭でのストレッチ、運動後のケアをアドバイスし 長時間の運動負荷により耐えられるよう、治療とトレーニングを継続中。