No.236 変形性頚椎症による胸の痛みと腕のしびれとだるさ

症状

2年前に、会社で覗き込むような体勢(デスク環境上仕方がなかった)でPCを使用していた。徐々に体調を崩し、首から腕にかけての痛みが出現する。その後、症状は悪化し、胸を刺すような痛みと呼吸が苦しくなり、右胸から腕にかけて痛みが放散するようになる。脳神経外科でレントゲン検査してもらうと変形性頚椎症の診断で、休職し静養するが症状は変化なく、友人の紹介でKIZUカイロプラクティックに来院する。

分析

姿勢検査では、猫背・巻き肩状態であり、立位では、反り腰であった。整形外科テストでは、ライトテストで陽性となり胸郭出口において何らかの圧迫が生じていた。頚椎可動域では、ストレートネック状態のため全ての可動域が減少し、後屈では痛みをともなう。特に、下部頚椎の可動性が失われていた。 また、猫背・巻き肩のため、呼吸も浅くなり深呼吸できない状態である。

施術

先ず、長い期間 猫背・巻き肩であったため、身体の前部の筋群のリリースを中心に施術する。特に頚部前部筋群(SCM)と横隔膜にアプローチ行う。その後、肩甲骨の動きを改善させ、肩甲骨下制筋の強化と同時に体幹の強化も行う。15回の施術で痛み評価(VASが10から3)が改善したので聖路加国際病院にて精査(レントゲン撮影など)をリファーする。レントゲンにて椎間板の広がりが確認される。画像でも潰れていた、C3?4?5間において改善が確認できる。
*頚椎の変形も改善しているのは驚きである。
今回のケースは頚椎は、通常約5キロの頭部を支えているが、前傾姿勢が深くなればなるほど、力学上その負担は、2?3倍と増えていく。結果、頚椎の変形をもたらしたと考えられる。
整形外科医師より加療の指示を頂き、経過観察をしながら施術を継続する。