転倒によるお尻の痛みの原因(尾骨骨折)

 雪で転んで尻餅ついて、尾骨骨折の方が先日来院されました。
1月7日に降った雪で転んで尾骨骨折の方が増えていないか心配でしたがやはりいらっしゃいました。
尻餅ついて、かなりな衝撃がお尻から腰に感じ、痛みでその場でじっとしていて、暫くしから立てたようです。整形外科を受診してレントゲン検査してもらうと、案の定、尾骨骨折でしたとのこと。

 その後、痛み止めなど服用して1週間が経過したが、座ったりたったりの動作で痛みが治らず、来院されました。尾骨を骨折すると、どうしてもその患部に目が行きがちです。この方も相談の電話をもらった時に骨折した尾骨をどう治療してもらえるか?という質問されていました。

 骨折された皆さんは、尾骨自体をどうにかしないと治らないと思いがちなのですが、骨折した尾骨は、安静にして保存的な自然治癒を待ちます。数週間のうちにその打撲的な痛みは軽減し、その周辺に痛みが残ります。その痛みとは、座っていられないとか、この方のように動作での痛みになります。酷い人で、その状態が1年以上も継続し来院された方もいらっしゃるほど長期に及ぶことも珍しくありません。

 なぜそのような長期に及ぶのか?
それは尾骨の痛みをかばうために変な座り方やドーナツ座布団などを長期間使用していることが影響したりします。結果、尾骨自体よりもその周辺に骨格構造を崩すことが起きてしまっているのです。その一つに腰部から仙骨への影響や仙腸関節の問題が起こることがあります。今回の雪で転倒した方も腰部から仙骨の角度を調整し、仙腸関節の歪みを取り除くことによりその場で座ったり立ったりの動作が楽になりました。

ご本人もびっくりするぐらいの効果がありました。
でもこれは、尾骨骨折を治す訳ではなく、その転んだ衝撃や、その後の身体の使い方で起きた問題を改善させているのです。尾骨骨折でお悩みの方はお気軽にご相談くださいませ。

文責:木津直昭