No.225 首の痛み、肩こりを伴う頭痛 38歳 女性

症状

半年ほど前より首の張りが強くなり、後ろに振り向く動作で痛みが現れる様になった。また慢性的に肩~背中にかけてこりと圧迫感があり、息苦しい。体調がすぐれないため現在休職しているが、首の痛みがでて以来頭痛もひどくなっており改善がみられない。病院では痛み止めの薬と睡眠導入剤を処方されたが、根本から体を治したいと考え来院。

分析

初回の姿勢検査では、頭部が重心線より大幅に前方に位置し、上部頚椎のカーブがきつくなっていた。また背中が丸まり、肩は前方に巻き込まれていた。触診をしたところ、首の後ろにある後頭下筋に強い緊張がみられた。また第一頚椎が左側方に変位しており、それにより首を回旋する動作に制限がみられた。

施術

治療ではまず後頭下筋の緊張を緩和し、上部胸椎および下部頚椎のかみ合わせを改善する様に矯正を加えて行った。上部頚椎に対しては、まず首の右側の筋緊張をゆるめてから左側のかみ合わせを整えていく作業を慎重に行い、強い刺激が加わらない様に気をつけた。 肩が前方に巻き込まれることで、上部僧帽筋などが引き伸ばされ首への負担が増すことから、胸の前にある大胸筋もしっかりとストレッチした。初回の治療後、頭痛がおさまり二回目の来院日まで薬を飲まずにすんだとのこと。4回の治療で首の痛みは消え、また頭痛も再発していない。現在継続治療中。

今回の頭痛のケースでは直接的な原因は後頭下筋の緊張であると思われます。この部位が緊張すると脳へいく血管や周囲の神経を圧迫し頭痛を引き起こすことが非常に多いです。 ストレッチなどにより普段から緊張をリセットすることも大事ですが、首のつまりと背中の丸まりはセットで起こっている問題なのでそれだけでは不十分です。カイロ治療により、脊柱全体の歪みを取り除くことが早期改善には欠かせないのです。