No.271 ギックリ背中

症状

症例: ギックリ背中 30代女性
昨日、ストッキングをはこうとしたときに、背中に激痛が走る。
整形外科でレントゲンを撮り、診察受けたが異常なく、ぎっくり背中と診断された。
その後は、体動かすのが辛く手を伸ばしたり、引いたりする動作で憎悪。
寝て起きたとき、寝返りでも激痛が走る。
来週出張があるので、できるだけ早く治したいと来院された。



分析

検査をすると、上半身を動かすことにより背中に痛いが走るので、前に曲げたり、捻ったりが苦痛のためできない状態である。
また、靴下を履くような下に手を伸ばす動作も背中に激痛が走る。胸椎3〜6番に圧痛がある。

右手を伸ばすときに、前鋸筋を使えずに、主に上部僧帽筋で行っていたため、肩甲骨が上方回旋気味で固定されたために、胸椎の3番から6番あたりが回旋変位を起こしたものと思われます。その結果、周辺筋繊維が緊張して肋間神経などにも影響与え、激痛が発症したと考えられます。

施術

先ず、肩甲骨と上腕骨が小円筋・大円筋の癒着のため固定されていたので、その癒着を切り離すようにしていく。また、肩甲骨が上方に移動していた位置異常を改善させる。胸椎3番と5番の右外側へのズレを正す。2回の治療で痛みがなくなり、明日から出張に行けることとなり、とても喜んでもらえました!

考察:ぎっくり背中は動けないほど苦しくなる症状です。それは胸椎が肋骨と関節をしているために、少しの動きで痛みが走るからです。また肋間神経に刺激が伝わることにより、呼吸などでも痛みを発症する可能性もあるのです。今回のような、肩甲骨と上腕骨が筋膜組織で癒着するケースは、女性で一日パソコン作業の方に多い印象です。パソコン作業の合間に背伸びなど簡単なストレッチをすると予防に繋がると思います。