No.270 :ゴルフスイングで痛めた肩関節(ゴルフ肩)

症状

40代女性。3ヶ月前から、ゴルフラウンド回ったあとからに右肩から上腕部にかけて痛みを感じるようになった。常に痛だるく、腕の挙上は90〜120外転位で痛み増強し、それ以上は挙げられなくなる。
就寝中も寝返りに痛みが増強し、整形外科でヒアルロン酸注射してもらうが、改善しないために来院。




分析

痛みは、右肩90〜120外転位で可動域制限され、痛み発症。それ以上は、自動では挙げられなくなる。他動では180度可動域可能。
ゴルフスイングをチェックすると、上半身をひねるより先に腕を使ってクラブを回そうとしているので、肩甲骨が可動せず、逆に腕を使うことにより肩甲骨が上がる状態になっているようでした。このスイング動作によりインピンジメント症候群が発症していたと予想されます。

施術

先ず、肩甲骨の位置異常を修正する・そして小胸筋・大鋸筋・上部僧帽筋などの拘縮を取り除く。
また、インピンジメントを起こさないように上腕骨の前方上方変位を矯正する。
次にコーディネートトレーニングとして上体を捻る動作の時に腕で回すのではなく、体幹を安定させ、肩甲骨の可動を意識させるトレーニングを行う。徐々に痛みは軽快し、3回の施術で可動域改善し痛みなくゴルフラウンドできるようになる。

考察:
ゴルフスイングでは下半身安定、体幹ニュートラル、上半身捻り、肩甲骨可動、そして最後に腕の動きからクラブシャフトに繋がる連動が、強い『シナリ』を生むのである。