記事一覧

リレーの選手になった女の子の話

今回は、前回のコラムの続編です。
「癒着」を取り除きトレーニングすることによりリレーの選手になった女の子の話です。親子でいらしている患者さんで小学校6年生の女の子です。頑張り屋さんのいつも前向きなかわいい女の子なのですが、ある日、治療後に「先生、リレーの選手になりたいのですが、どうすればなれるでしょうか?」と質問されました。回答に少し困ったのですが、「リレーの選手になれるように特訓しよう!」と答えました。
 いつも姿勢を正す治療をしていたので、それにプラスして股関節の癒着を取り除き、腕の筋肉やお腹の筋肉等を鍛え、坂道ダッシュのプログラムを日課にしてもらいました。ここで言う股関節の癒着とは、骨盤と大腿骨の動きの中での癒着です。走る時に骨盤を安定させる為、必要な「動の姿勢」の一つなのです。
 結果は数ヶ月もしないうちに運動会があり、徒競走ではぶっちぎりの一位になり、なんとその後は、本当にリレーの選手になってしまったのです。
子供の潜在能力の高さに驚き、同時に何事も諦めないで行動すれば結果はついてくることを改めて学ばさせてもらいました。ありがとう!まみちゃん!

以下まみちゃん頂いた作文です。
「私のリレー奮闘期」
 私は今中一ですが、小学生の頃、足が遅いのが悩みでした。小学校最後となる運動会で、どうしてもリレーの選手になりたくて、木津先生に相談しました。木津先生は「姿勢を正す」「坂道を走れ」と教えてくれました。その教えの通り、私はなるべくたくさん坂道を走り、先生から体操も教わり、それを続けました。
その成果か、五十メートル走のタイムをとった時、クラスで三位をとれました。その後も走り続け、リレーの選手を決める日がやってきました。百メートルのタイムでしたが、スレスレでリレーの選手になることができました。その時のうれしさは、言葉に出来ないほどでした。
しかし、リレーの選手になったのは良いですが、周りはみんな私より早い人ばかりです。負けてしまうのではと不安に思った私は、リレーの選手が決まった後も必死に体操と坂道練習しました。すると、リレー練習の時に他のチームの子を抜かせ、私のチームは一位になれました。
私は、努力する事の大切さを心から実感し、学びました。そして中学生になった今でも、走る事は続けています。足が速くなった事が本当にうれしく、自信につながったので、今年の運動会で出場する二つのリレーのキャプテンに立候補しました。運動会に備え、しっかりと運動を続け、かっこよく走りたいです。最後に、私に目標に向かってたゆまず努力をする事の大切さと、そこへの一番の近道を教えて下さった木津先生に感謝しています。

人はなぜ痛めるのか?

筋・骨格系の痛みはなぜ起るのでしょうか?結論から言いますと、以前のコラムで書いた「静の姿勢、動の姿勢」が影響大だと思います。その中でキーポイントになるのが動の姿勢においての「筋・筋膜の癒着」です。
歩く動作を考えてみましょう。この動作を注意深く観察すると、その人がどこで癒着が起っているかわかります。癒着が起きた時点では、痛みは発生しません。その癒着により、関節の連動が上手く行かない時に痛みというサインで脳に知らせるのです。
 例えば、通常の歩行では痛みもなく生活している人が長時間座っていた後、歩き出す時に股関節や腰を痛める人がいます。これは癒着していた部分が歩行動作でまっすぐ前に足を出すのは大丈夫だったのですが、椅子から立つ時に少し足を開いて立つ動作に対応できなかった場合に起きるのです。
 そのちょっとした開脚する動作が癒着の存在により上手く機能しなかったので痛みを発生させたのです。
一回痛めると今度は、通常の歩行でも、方向転回する時など、微妙な股関節の動きでも痛みを発生させます。これにより、この方は通常の歩行も困難になったりするのです。
癒着は、痛みを起こされる原因の他でも動きを制限させる為にスポーツでのパフォーマンス低下にもつながります。 また、癒着は、患部とは別の部位(連動動作の中での)に存在することも少なくありません。その辺りの評価方法が難しいのです。
 カイロプラクティック治療では、これら癒着を評価し治療する知識・技術があります。もっと多くの人に知って頂きたいのですが、まだまだこれらの効果を認識されている人は少ないように感じます。もっと僕等自身がアピールしないといけないと思います。
次回コラムでは、癒着を取り除くことにより走るスピードが速くなった女の子のお話です。

がんばれ日本!

KIZUカイロプラクティック二子玉川 オープンに向けて

震災直後のミーティングで「自分たちには、家族も家も仕事もある、そして健康な身体もある」「この日本で今、自分たちががんばらなくて、どうするんだ!」という強い決意のもとスタッフ全員で「日本一のカイロプラクティック治療院になろう!」と一致団結しました。 日本一という定義は曖昧だし、そんなものが存在するのかも疑問です。しかし日本一を目指すということは「技術・知識・コミニュケーション・サービスすべてで妥協しないで突き進む!」僕はそういうことだと思います。

震災後、睡眠サロンNAPIAの無料開放や治療費一部の義援金協力(2011年12月迄の継続)、継続的な被災地へのボランティア活動、アマチュアスポーツのチームサポート、また各種セミナーに精力的に参加して知識・技術の向上に努めました。

スタッフ各自が「日本一を目指し」それぞれできることを行動してきました。また、その行動の中で震災後2つ決めたことがあります。それは「楽しんで行動し、マイナスの言葉は言わない」「朝から笑顔で全員とハイタッチ」です。これら全てが「前へ突き進む」為の行動の一つです。日曜日にボランティアに行って来たスタッフ皆が笑顔で口をそろえて「被災地の方々に自分たちが励まされ、勇気をもらいました。」と言います。
それを聞いていた僕は、感謝と感動でいっぱいになりました。

そんなすばらしい仲間たちの力を結集してKIZUカイロ3番目の治療院、
KIZU CHIROPRACTIC 二子玉川
を9月1日にスタートさせます。

院長を任せる古川聖は、RMIT日本校を優秀な成績で卒業、その後も同校付属新橋外来センター主任や日本カイロプラクターズ協会副会長などの要職を経て当院ANNEXにおいて3年間多くの患者さんの臨床にあたりました。医学知識が豊富な誠実で責任感あふれる信頼できる男です。二子玉川において辛い痛みで悩む患者さんのお役に立つと確信しています。

現代社会において、カイロプラクティックの果たす役割・責任は今後、益々大きくなると感じています。今回の二子玉川開院はカイロプラクティックのすばらしさをより多くの方に知ってもらう機会に、そして、身体の持つ可能性を世間に広める第一歩にしていけたらと思っています。今後とも日本橋本院・ANNEX共々二子玉川も末永く、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

がんばれ日本!

グラストンテクニックのその後

4月7日の当コラムで取り上げたグラストンテクニックですが、その後臨床を重ねるにつれ筋・筋膜の癒着に対しての効果に驚かされることがしばしばあります。
椎間板ヘルニア・頸椎の神経根圧迫・肉離れ等の患者さんに対して今までとは違ったアプローチが可能になり治療の幅が広がりました。今後も患者さんの期待に答えられるように臨床を重ね、技術の向上を計りたいと思います。
早速、お盆休みを利用して今週末は大阪でグラストンテクニックのアドバンストレーニングを受講してきます!
グラストンについて質問を受けることが多いので、以下Youtubeで見ることができるのでご興味ある方はご覧ください。

■グラストンテクニックの模様は以下のサイトで見ることが可能です。
肩甲骨と上腕骨の癒着を取り除いています。この部位は、多くの患者さんに見られる部位です。この治療を行うと肩こりや腕があがりにくい症状等に効果的です。
グラストンテクニック(Dr.Josh Bross Shoulder Treatment)

■筋膜の癒着の状態は以下のサイトで見ることができます。2分30秒ぐらいのところに左右の肩甲骨を比べた動画があります。右の肩甲骨は癒着がなく、左の肩甲骨では筋膜の癒着の様子がよくわかります。(献体によるものです)
筋膜の癒着の様子


グラストンジャパン公式ホームページ
グラストン公式ホームページ

パソコンとスマートフォン使用時の正しい姿勢

先日、毎日コミュニケーションズの取材を受け、パソコンを使う時の正しい姿勢とは?と言うテーマについて同サイト上にコラム寄稿させて頂きました。今までもパソコン姿勢やマウス症候群の取材協力させて頂きましたが、今回ほど反響が大きかったものはありませんでした。KIZUカイロサイトへのアクセス数がなんと通常の約10倍に跳ね上がりました。

なぜそんなにアクセス数が増えたのでしょうか?

 
今回の記事で取り上げたのは、特にパソコン使用時の座り方と対処法についてだったのですが、寄せられた感想では、パソコン使用時の座り方が「とても参考になった」「まさしく自分の行っている悪い姿勢である」「私もストレートネックで悩んでいる」等など、パソコン使っている人がそのまま自分に当てはまることが多かったのが一番だったと考えられます。またその記事に賛同する方がツイッターやmixiでつぶやいた事も一因になったようです。

ただ、その反響も我々現場では当たり前のような気がします。ここ数年のパソコン使用による不調は著しく増加しています。マウス症候群では、腱鞘炎がひどくなり急性症状から慢性症状に移行した方(それだけ症状は重い)や身体の軸が崩れた状態で座っている為に起る椎間板障害(椎間板ヘルニアや坐骨神経痛)も歩行困難等の重い症状になっています。

その中でも特に気になるのが女性の「ストレートネック」です。筋力が弱い年代からパソコンや携帯を始めて数年から10数年経過し徐々に悪化傾向になっています。症状も頭痛やめまい、腕のしびれや肩が上がらない三十肩症状(以前は50代中心であったが現在は30代にも多発している)等、皆さん辛い症状に苦しんでいます。

整形外科や脳外科などで受診し「ストレートネック」と診断され、薬物療法以外に良い治療法が無く当院を受診されるケースがほとんどです。

この「ストレートネック」ですが、今後、更に増加傾向を後押ししてしまうのではと危惧していることがあります。それはスマートフォン(以下SP)の台頭です。その理由は今までの携帯より使用する時間が増える。結果下を向いて作業する時間帯が多くなるからです。

*下の写真1は電車の中でよく見る姿勢ですね。長い時間この姿勢はストレートネックを悪化させます。予防法は下の写真2のように、画面見る時にSP持つ手の肘の角度は90度で、反対の腕をSP持つ手の肘の下に入れることにより目線が上にあがり「ストレートネック」の予防につながります。画面タッチ操作する時もこの画面の位置に気をつけましょう!

ストレートネック臨床報告