カラダの使い方による障害②『肩甲骨を動かす!』

カラダの使い方による障害②『肩甲骨を動かす』

巷では、肩甲骨を剥がすと肩こりや背中のこりが楽になるとか、肩甲骨を動かすと背中が美しくなるとか言われるので、ご自身でも肩甲骨を動かそうとしている方がよくおられます。

日経BP社 日経ヘルスより

 実はこの肩甲骨、その背中に張り付く理由があるのです。それは、肩甲骨は胸郭・鎖骨・上腕骨との様々な骨と関節されています。一見、自分では肩甲骨を動かしているようで、全然動いていないことが多いのです。逆に動かそうと一生懸命になることで、他の関節を頻繁に動かしてしまい、痛みや障害の原因になることも珍しくないのです。

肩甲骨を動かそうとしているけど、残念ながら他を動かしている ケース1:上腕骨

これは非常に多いケースです。肩甲骨を動かそうとしているけど、胸が開かずに行い、結果、腕を回しているだけなのです。これは、上腕骨と肩甲骨での関節(肩甲上腕関節)において動かしているので、徐々に肩や腕に痛みや違和感が生じることが多く見受けられます。背中に痛みや変な関節音がする場合もあります。

肩甲骨を動かそうとしているけど、残念ながら他を動かしている ケース2:背中

肩甲骨は背中にあるので、腰を反ったりして背中で動かそうとすると一見、肩甲骨が動いている感覚になります。ただ、この場合も肩甲骨ではなく、腰を反ってしまうと、背中の痛みや腰痛の原因になりかねません。

では肩甲骨を動かすには、どうすればいいか?

それには、上イラストにある肩甲骨と胸郭の関節である肩甲胸郭関節が動く必要があるのです!

先ず、肩甲骨から鎖骨にかけてを一種の鎧のようなイメージを持ちます。体幹に対して鎧が覆いかぶさっているイメージです。ということは胸郭を動かさないように意識することが肝になります。体幹を動かさいようにして、肩甲骨を背中側でキャッチするようなイメージで動かすといいでしょう!

院長 木津直昭