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静の姿勢と動の姿勢

姿勢については、当院のコンセプトである「プライマリーケアから予防そして姿勢改善へ」を臨床開始以来25年間、治療中、姿勢シンポジウム、マスメディア通じて、訴え続けて参りました。何度も聞いて耳が痛くなっている患者さんもいらっしゃるかもしれません。なぜ「姿勢」なのかと問われるとすれば、その回答は「姿勢改善」が究極の予防に繋がるからこそなのです。その大切な姿勢ですが、ここ数年来、注視しているのが、「動きの中の姿勢」についてです。

 そこで今年から一般的に言われている姿勢を「静の姿勢」、また身体を動かしている時、スポーツしている時の姿勢を「動の姿勢」と名付けてみました。静の姿勢を気をつける時に意識が集中するのは、体幹です。頭から吊られるようにするとか、丹田を意識して座るとか、これら「静の姿勢」で大切なのは身体の軸です。

 では身体を動かす時はどうでしょうか?まず歩く動作では、足が関与します。パソコン使っているのは、手ですね。何か持つのも肩や腕です。ランナーやバレエダンサーは、足と腕を同時に動かします。そうなのです。「動の姿勢」では四肢がキーになるのです。この体幹と四肢との関係が「動の姿勢」では重要なのです。
 この体幹と四肢との関係、具体的に言うと体幹(脊柱)を中心とした肩甲骨と上肢・骨盤と下肢との連動です。その脊柱には脊髄神経が存在していることも忘れてはいけません。
  実はカイロプラクティックで行っている治療では、この「動の姿勢メカニズム」の修復作業が多いのです。修正できると日常生活で起る、歩行での痛み、腰を曲げた時の痛み、靴下履くときの痛み、腕を挙げるときの痛み、寝返りの痛み、様々な不定愁訴が改善できるのです。 もちろん各種スポーツで起る問題も同様です。どこか痛める時は、このメカニズムが壊れた時であり、パフォーマンスを向上させるにはこのメカニズムを強化する必要があるのです。
今年は、この「動の姿勢」についての重要性と改善法について更に研究を進めていこうと思います。

次回は、具体的な「動の姿勢」について触れてみます。