「ランニング障害 ご用心」



比較的経験の浅いマラソン愛好家が気付かぬ内に怪我をするケースが増加している。
ランニングによる負荷のかけ過ぎが原因で股関節や下肢に起こる故障は「ランニング障害」や「マラソン障害」と呼ばれ、初心者だが熱心なランナーがかかるケースが増えている。
健康志向や市民参加型の大会の増加でマラソン人気は高まっているが、日頃からの注意と靴選びが予防に重要であり、専門家も「体と向き合いながら無理のない練習を」と注意を呼びかけている。
(日本経済新聞 2009年2月25日掲載)

先日、日経新聞にて上記の内容の記事が掲載されていました。
当院にも「ランニング障害」に該当する症状で来院される方はここ数年増えています。
運動不足解消のためにランニングを始めていらっしゃるのですが、運動不足の状態から始めているため、関節や筋肉に負荷がかかりすぎて痛めているケースが多いのではないでしょうか。始めは運動時にのみ痛みを感じていた方でも状態が悪化すれば、日常生活でも痛みに悩まされてしまいます。実際にランニングの前の準備運動やランニングを始めるにあたっての運動を患者さんに指導するケースも少なくありません。

具体的に一つ挙げてみます。
足の使い方にしても役割が二つあるのをご存知でしょうか。
足の後ろ半分と外側(踵から小指にかけて)は支持側に分類され、前半分と内側(親指から中指)までは動作側に相当します。この二つの役割は車のアクセルとブレーキにも似た関係であり、この二つの役割を使えているという事は『歩行周期』が完全であるという事です。しかし、この『歩行周期』が達成されず「ブレーキの力=踵から外側にかけて」のみを使って歩く事も可能であり、それは体重を外側に逃がす結果になり筋肉や関節への負荷はより高くなります。(当コラム:膝について考察@ 膝痛のメカニズムについて考察A参照)
日常からこのような身体の使い方をしていて、運動時更にその負荷を高めるという事がどのような結果をもたらすかは明白です。

最後に、「ランニング障害」はランニングによって引き起こされる故障を総じて呼び、新聞記事でも『股関節や下肢に起こる故障』として紹介されています。どうしても「ランナー膝」を始め、足首や膝・股関節の問題を中心に取り沙汰されがちです。
しかし股関節の障害は腰痛とも深く関係し、また体幹の問題は他の部位においても処々の痛みを引き起こします。「痛み」というサインは、身体全体のバランスの崩れや歪みを表していると言っても過言ではないのです。
現在の「身体の状態」・「どのような使い方をしているか」を知った上で適度な運動をする事が健康への前進である実感しています。 
  (MAIN:西尾)
 






ランニング障害@ 足底アーチ消失による足首の痛み
ランニング障害A ジョギング中の膝の痛み
ランニング障害B ランニング中の膝の痛み
ランニング障害C ジョギングによる膝の痛み−反張膝−
ランニング障害D下肢帯アライメントの崩れによる膝痛
膝について考察@
膝痛のメカニズムについて考察A



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