2歳まで、テレビ抜きで!! 〜言葉の遅れや集団不適応〜


日本小児科医会は、2月に「子どもとメディア」について5項目の提言を発表した(下記参照)。2歳までのテレビ・ビデオ視聴を控えるなど、特に乳幼児期のメディアの関わりを制限する内容となっている。
その背景に、メディアが子供に与える影響として次の二点を懸念している。1つ目は、メディアとの接触の低年齢化・長期化。これにより、コミュニケ−ション能力の欠如を招き、心身の発達に影響を及ぼすことが多い。二つ目は乳幼児期から一部暴力的な内容に触れてしまうこと。これは、後々暴力的な行動や事件につながりかねないからである。提言の背景にはこうした問題提起の意味も含んでいる。現に子供とメディアの関係について様々な事例があげてみる。


〈ケース1〉1歳の時に繰り返しビデオを見ていた女児は2歳になっても、声が出ず、呼んでも振り向かなかった。テレビを見ることをやめさせるとこれらの症状は改善した。

〈ケース2〉4歳になっても言葉をうまく使えず、保育園でも集団行動に溶け込めなかった女児は、母親が0歳のときからビデオを長時間見せていた。ビデオを見せないようにさせたところ、1ヵ月で改善した。この他にも、顔の表情が乏しかったり、会話が少なかった幼児が、テレビ・ビデオの視聴をやめさせたことによって表情が豊かになったり、会話が増えたという報告も寄せられている。

乳幼児期には、親が絵本を読み聞かせる、話しかける、一緒に遊ぶというスキンシップが何より大切である。

提言の内容

1. 二歳までのテレビ・ビデオの視聴は控える。
2. 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめる。
3. すべてのメディアへの接触する総時間は1日2時間までが目安。テレビゲームは1日30分までが目安。
4. 子供部屋には、テレビ・ビデオ・パソコンを置かない。
5. 保護者と子供でメディアを上手に利用するルールをつくる。


提言についていくつか補足をしておく。1、2については、大脳の発達に関係している。脳の重量は、5歳までに大人の90%になるが、特に0歳から2歳までが急速に発達する。この時期に親子のスキンシップが不足すると、心や言葉の発達に影響を及ぼす可能性がある。4については、引きこもりの原因になる可能性から提言されている。テレビを見るのであれば、家族一緒に会話をしながらというのが理想だという。
日本経済新聞2004年4月7日掲載




メディアとの関係より何よりも、親と子のコミュニケーション不足が大きな原因なのでしょう。メディアの影響も大きいと思いますが、幼児に関する事件が多い昨今、親が子に接する機会を多くつくり、コミュニケーションを計り、心身ともに健康に育っていってほしいものです。
(担当:MAIN 宮本)

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