ヴァイオリン演奏中の右肩の痛み
32歳 女性


1か月前からヴァイオリンの演奏中に右肩の痛みを感じる。演奏を始めて10分ほどすると痛みが強くなり、演奏を継続することができない。病院でレントゲンを撮影したが、異常は無かった。日常生活ではあまり痛むことはないが、最近は上着に袖を通す時に痛みを感じる。


右肩関節のローテーターカフは緊張しており、関節腔が狭くなっている。肩を伸展させると痛みが再現され、他検査でインピンジメント症候群と考えられた。右の僧帽筋や頚部起立筋に緊張が見られ肩甲骨も挙上していることから、右肩関節の機能障害は生じやすい環境であった。

A:正常な関節の動き
B:インピンジメント症候群


治療では関節腔を広げるためローテーターカフの緊張を取り除き、肩関節へのモビリゼーションを行う。肩甲上腕リズムを整えるため、肩甲胸郭関節へのアプローチも加えた。この治療を3回行ったところで、痛みが出るまでの演奏時間は30分程になった。その後もグラストンテクニックなどを取り入れ、10回程の治療で演奏中の痛みはほとんど感じなくなった。
今回のケースでは右肩甲骨の挙上変位に原因があったと思われます。本来、ヴァイオリンを演奏する時は右の肩関節は軽度外転しており、肩甲骨は下制され肩関節はある程度のスペースが必要になります。今回のように右肩周囲の筋群が緊張していると、肩の関節腔は狭くなり図のようなインピンジメント症候群が生じやすくなります。演奏時のフォームの崩れや、疲労の蓄積などでもこのようなケースは起こる可能性がありますので、基本に戻りフォームを確認しながら練習するようにして下さい。

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