ゴルフによる手首の痛み
〜三角繊維軟骨複合体(TFCC)の損傷〜
女性


初診時、手首の可動域検査で背屈、尺屈、回内、回外で痛みが手首小指側から前腕にかけて出現。アマチュアゴルファーで週に2-3回はレッスンを受けている。週末はコースに出ることが多いが、先月スイング中にインパクトの瞬間に手首に激痛が走る。その後、日常生活でも何かを持つ時やひねったりすると手首に痛みが走る。


初診時検査すると手首の背屈と尺屈で手関節の尺骨から肘の外側にかけて痛みが出現。また、手掌から手首の前に放散する痛みがある場合もある。実際にゴルフのスイングをしてもらうとテイクバック時は問題ないがインパクトの瞬間に痛みを感じているようである。握力の低下はなかった。


治療は、手関節の特に尺側伸筋群の緊張を取り除く事に主眼を置く。筋肉の癒着が強いのでグラストンを使用、小指側の関節腔を広げるように動きを加えながらグラストンを操作する。また同時に、連動する肩から肘にかけての伸筋群に関しても能動運動をしながら関節腔を開くようにグラストンを用いて施術する。特にTFCC(三角線維軟骨複合体)部位に痛みが強かったので、この周辺の靭帯にグラストンを用いて施術を行う。初回の施述後から痛みは軽減する。ただボールを打つと衝撃があると予想されるので、テーピング固定と自宅での関節腔を広げるエクササイズを指導しセルフケアをしてもらう。5回の治療後には、実際のラウンドが可能になる。今後も全体的なスイング時の身体の使い方をみながら治療継続する。
一般的に女性は手首の筋肉が弱いので、結果、リストターン時に微妙なタイミングのずれが生じた場合、小指側の伸筋群を緊張させ関節腔を狭めるような力が入りこの三角線維軟骨複合体部位から肘にかけて負担をかけるのだと思われます。実際に、このアマチュアゴルファーも以前は力が抜けてスイングできていたのが、ハンドファーストにしてから、腕や肩に力が入る感覚があると感じていたようです。
*グラストンテクニックは筋肉・筋膜の癒着に効果がありますが、臨床実験結果より靭帯への施術は、靭帯の強度をあげる効果が確認されています。(2006年インディアナ大学、解剖細胞生物学教室・マウスによる臨床実験より) * TFCC(三角線維軟骨複合体)とは @ 尺骨三角骨靭帯、A尺骨月状骨靭帯、B掌側橈尺靭帯、C背側橈尺靭帯、D尺側側副靱帯、E三角靱帯、これら6つの靭帯と関節円板からなる周辺組織の総称です。このTFCCは、ラケットスポーツで多くみられ,特にゴルフやテニスで繰り返し起こるストレスに靭帯が劣化して靭帯損傷や軟骨損傷を起こします。

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