47歳 男性 コントラバス奏者
1週間前から始まる右腰から臀部の痛みを訴えて来院。
以前から右の腰は痛みやすかったが、今回はコントラバスの演奏を終えて立ち上がった瞬間に強い痛みが走ったとの事。職業はコントラバス奏者でオーケストラに所属しており、個人での演奏活動もしている。
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初診時、右腰部の椎間関節に強い運動機能障害と痛みが見られた。それに伴い、右背部から腰部にかけての脊柱起立筋群には緊張し右中臀筋に圧痛も見られた。
また、コントラバスを演奏する姿勢に起因すると思われる肩甲帯のゆがみが見られ、肩甲骨に付着している筋肉である上部僧帽筋の過緊張と下部僧帽筋の筋力低下が確認された。コントラバス演奏時のスタイルをたずねた所、弓の握りはジャーマンスタイルであり右肩は常に下がっているとの事だった。
治療では右腰部の椎間関節の運動機能障害を取り除く様にアプローチ。右起立筋と中臀筋の緊張を緩和し、胸椎から腰椎にかけては右側方への可動性を加える操作を行う。肩甲帯のバランスも整え右下部僧帽筋エクササイズを指導し筋力低下を改善させた。現在も治療継続であるがこのアプローチで腰痛は改善し再発もしていない。

ジャーマンスタイル

フレンチスタイル
今回のケースにおいて、腰痛は右椎間関節の運動機能障害により生じていたと思われます。しかし、それを引き起こした原因は演奏中のフォームにあり、ジャーマンスタイルであったためフレンチスタイルと比較すると右肩が下がり、その下げる動作を体幹の脊柱起立筋によって行っていたことに問題があったと思われます。本来ジャーマンスタイルでは、肩甲骨を下げる筋肉である下部僧帽筋により肩を下げて安定させる必要がありますが、脊柱起立筋を使い肩を下げると脊柱の右側の関節は圧迫を受け、今回のような腰痛は引き起こされやすくなります。体幹の左右の筋肉のバランスは偏りがない状態で使い、右下部僧帽筋の収縮により肩甲骨を下げて肩を安定させることがジャーマンスタイルの理想的なフォームといえます。
(担当:MAIN 鷲見光一)
演奏者に多い症例
・ピアノ演奏中の腰痛
・ギターの持ち運びによる腰痛
・ヴァイオリン演奏と肩こり
・ピアノ教師の腕のしびれ〜頸椎ヘルニア
・ヴァイオリン演奏と手のしびれ〜胸郭出口症候群〜
・コントラバス奏者の背部痛
・ピアノ演奏後の手(親指)の痛み 腱鞘炎
・ピアノによる肩甲骨、背中の痛み
・ピアニスト 頸椎椎間板ヘルニア
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