28歳女性。20年近くクラシックバレエをやっている。
3ヶ月前から左股関節の奥の方の痛みと、左もも裏の痛みを感じるようになった。
特に思い当たる原因はないが、舞台が近いためにレッスンがハードになっている。
股関節を深く前に曲げた時(屈曲時)に違和感を感じ始め、今では股関節の奥の方が痛むようになってきた。
同時期にももの裏をストレッチをした際にある程度伸びたところで、もも裏からひざ裏まで一本走るような痛みが出て、それ以上伸ばす事に怖さを感じるようになった。
|  |
初診時の姿勢検査では、わずかに重心が左外に流れて左股関節に過負荷がかかっていた。それを補うように右の腰部や殿部の筋肉が過緊張を起こしていた。
股関節の可動域では、左股関節すべての方向に多少の制限を感じていた。検査上、外転(股関節を外に開く動作)
と、屈曲(膝を抱える動作)に制限が見られた。神経学的検査では異常はみられなかった。
また、左の内転筋群に緊張が見られた。
構造的なバランスの崩れと、それを補うため過剰に働いている筋肉を戻すようアプローチ。特に、左股関節の運動軸の整合性を高める事と、運動の協調性を高めることに重点を置いた。
治療では骨盤〜股関節のバランスを整え、特にわずかな重心の崩れを調整していった。
4回の治療で痛みは消失。現在は舞台に向けたコンディショニングとリハビリのため継続治療中。
バレエにおける股関節や膝、足のトラブルは非常に多く見受けられます。バレエをする人は関節の可動域が広く一見なんでもないように見られがちですが、体を隅々まで使うため僅かなバランスの崩れが、後々に大きく響いてくる事も多々あります。
今回のケースもそうですが、重要なのは、コンディショニングとリハビリです。
特に、バレエで必要とされる能力を戻すためのリハビリを欠かすと怪我の再発を招きます。
良いレッスンをする為にも良いコンディションを整えてください。
(担当:ANNEX 佐藤)
バレエに関する臨床ファイル
・バレエ中の足の痛み
・バレエ中の股関節の痛み
・左足大腿後面〜踵骨にかけての痛み
バレエに関するコラム
・バレエスクールの見学
・ダンス障害セミナー参加報告
|