■ゴルフ障害B 手首の痛みと肘の痛み


45歳男性、右手首の痛みと右ひじの痛みを訴えて来院。
20年以上のゴルフ歴があり、週に1度は練習またはコースに出ている。
2年前からよりプレーの頻度が増え、それに伴い少しずつ手首の痛みと肘の痛みを感じるようになった。 以前はプレー中やプレー後の痛みだけだったが、最近は普段の生活でも痛みを感じるようになってきた。 現在は関節の動きの制限が強く、手首を反らすことや肘の曲げ伸ばしが困難になってきた。
姿勢検査で、右肩が下がり前にでた姿勢をしていた。
また、右肩は内に巻き込み、肘は若干曲がっているようであった。(下図@参照)
可動域の検査では、肩関節〜肘関節〜手関節の連動する動きに問題がみられた。
特に手首の回外+伸展(手首を外に回しながら、手の甲側に反る動作)と、肘の外旋+伸展(肘を外に回しながら伸ばす動作)に制限と痛みがあった。
加えて、大胸筋、上腕二頭筋、橈側手根屈筋などに緊張が見られた。(下図A参照) 緊張している各々の筋肉は筋力に問題は無いが、手首や肘に負荷のかかる検査は、痛みのため正確な判断ができなかった。



以上の情報から、ゴルフスイングの反復によって肩関節〜肘関節〜手関節が連動する際に使われる筋群が緊張し、動きの制限が起きたと思わる。結果、動きの制限がある状態でプレーし続けた為、手首と肘に過度の負荷がかかり、痛みと更なる動きの制限を起こしたと思われる。

治療では、肩関節〜肘関節〜手関節の連動する動きを正常に戻す為に、 肩甲帯(肩、肩甲骨、鎖骨など)〜肘〜手が全体的に内に巻き込む状態になっていた為、各関節に対するモビリゼーションとアジャストメンで動きの制限を取り除くようにアプローチ。
また、関連する筋肉に対して、ストレッチと緩和操作を行い筋肉のバランスを整えた。

治療直後から、動きの制限は7割程度は改善された。
また、動きの制限が取り除かれたことにより、動作時の手首と肘への負荷が減ったので、痛みの軽減が見られた。 6回の治療で安静時と動作時の痛みは消失。プレー後には若干の動作時の痛みを感じるが、指導したストレッチとアフターケアを行うことで軽減する。
日常のストレッチやリハビリをしつつ継続治療中。

ゴルフ肘やゴルフによる手首の痛みは、外傷(ダフった時のダメージやクラブが合わない事での過負荷等)や反復動作が主なきっかけになります。ですので、細かい外傷をそのまま放置する事や、練習のしすぎはスイングバランスの問題以上に肘や手首に負担をかけてしまいます。
今回の様に、初めは小さな痛みでも放置した状態でプレーを続ける事で痛みを悪化させるケースは多くあります。更に、きちんとしたリハビリやケアが為されないために肩、肘、手首とお互いの関節をかばい合って更に問題を大きくするケースも少なくはありません。
長くゴルフを楽しむ為には、小さなダメージであっても放置せずにきちんとケアやリハビリをする事が大事です。
(担当:ANNEX院長 近藤信男)

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