■ランニング障害@(足底アーチ消失による足首の痛み)


33歳 男性 半年前より週に4回、5キロランニングするようになる。
一ヶ月前から走っていて左足首に痛みが生じる。1週間前に腫れが生じ整形外科にてX線検査してもらうが特に異常は認められず、捻挫を診断され炎症を止める薬処方してもらう。しかし、その後も腫れが引かず来院。

 初診時、(*写真1)のように左足首内顆に腫れが生じた状態である。検査では、すべての可動域は減少し、体重負荷時に外反で陽性となる。他の検査では問題なし。足関節を調べると距骨・舟状骨・第一楔状骨が落下し脛骨と距骨との関節(距腿関節)において骨重心が崩れ炎症を引き起こしていたようです。
治療は、まず足の痛みからくる身体全体のバランスを評価し、足関節における外反になる原因の除去を第一に考え、足関節にかかる骨重心をとる治療をする。また、それより上部関節である脛腓骨間関節・股関節・仙腸関節へのリンクした歪みの改善をする。
 治療は週一回で、テーピングにより関節移動を最小限にとどめ、自宅での体操により支持筋力UPをしてもらう。1回目の治療後に腫れはひき、5キロジョギングが可能になる。 4回目に来院した時(*写真2)には腫れも完全にひき、距腿関節も安定する。その後月に一度、身体の軸と骨重心のメンテナンス継続中。

  今回のケースは、ジョギング専用の高機能シューズに替えてから違和感が生じてきたようです。 そのようなシューズは足底のアーチをサポートするように作られているのが一般的ですが、その人の足の状態を改善するにあたり、足底アーチを形成する筋肉を鍛え、また骨重心のバランスをとる必要があると思います。使い方を失った関節や筋肉に早期の適切な処置をした後にそのような高機能シューズを使用すればより効果的で怪我も少なくなるはずです。また足の問題は、その上位の関節すべて(言い換えれば身体全体)に悪影響を及ぼすので注意が必要です。

(担当:MAIN 院長 木津直昭)



この図は足の内側からみたところですが、今回の場合この距骨・舟状骨が落下した。



左(*写真1)6月2日:内顆の腫れが目立ち距骨も落下
右(*写真2)6月23日:内顆の腫れはひき関節も安定

*距腿関節 (Ankle/Talocrural J.):脛骨および腓骨と距骨との間の、屈曲、伸展を行う蝶番関節です。脛骨の遠位 端と距骨滑車 (Trochlea)、脛骨の内果(Medial Malleolus) と距骨内果 面、腓骨の外果(Lateral Malleolus) と距骨外果面、この3つの関節面 をもちます。

ランニング障害についての臨床報告
ランニング障害A ジョギング中の膝の痛み
ランニング障害Bジョギングによる膝の痛み−反張膝−

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